第35回定例会 活動報告(2023.7.17)

 今回の例会は、海の日にちなんで、「海にまつわるSDGs」をテーマに開催しました。研究会メンバーによる講義や事例紹介、外部団体の取組みを伺い、意見交換をしました。

1. ゴール14「海の豊かさを守ろう」おさらい

 当研究会代表の横山さんから、ゴール14についてのおさらいです。セイガク時代は、沖縄のサンゴ礁を研究テーマにしたり環境NPOに参加したりと、海とは縁が深い方です。

 以下、トピックです。
・プラスチックは細かくはなりますが、無機化されるまで分解されることはほぼありません。
・2050年には海洋プラスチックゴミが海に棲む魚の重量を上回る予測があります。
・日本海域で獲れた漁獲で未利用魚はなんと年間100万トン。
・日本のSDGsランクは21位(2023年6月時点)だが、ゴール14は深刻な課題があると認定されている。参考サイトはこちら。
 (漁獲の規制が諸外国に比べて遅れていることが一因といわれている)
・和歌山県の居酒屋の刺身は総じて美味しい。    などなど

 あるのが当たり前になってしまっていましたが、やはり自然環境には最も配慮しないといけないと改めて感じました。

2.海と日本プロジェクト(サンテレビの取組み)

 海と日本プロジェクトは、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、日本財団、総合海洋政策本部、国土交通省の旗振りのもと、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
 各地域の放送局も「子どもたちと海の設定を増やしていこう」と様々なイベントを企画し、啓発活動を行っています。

 海と日本プロジェクトinひょうごを主幹して実施しているサンテレビの森さんから、プロジェクトの概要とこれまで実施された企画についてお話いただきました。
 ひょうごシーレンジャーでは、子どもたちが海について主体的に学んで、それを多くの人に伝えてもらうことをされています。未来をになう子ども達が頑張っている様子を伺い、大人ももっと頑張らんといかんな、と身が引き締まりました。

 海と日本プロジェクトでは、スポGOMIワールドカップの取組みもされています。今年が初開催となるこのイベント、ぜひご注目ください。

3. クリーンオーシャンアンサンブルの取組みについて

 研究会メンバーの田中さんのご縁で、海ゴミ問題の解決に取り組んでいるNPO法人クリーンオーシャンアンサンブル(以下、クリアン)の事務局長佐野さんに、そのお取組みについてお話しいただきました。当日はモザンビークからオンラインでご説明いただきました。(現地時間朝7時半時くらい!)

 以下、トピックです。
▼海洋ごみの影響
・海洋ゴミは世界で約1億5千万トンあり、年間の流出量は800万トン/年。
・海洋ゴミの影響で700種類以上の生態系が崩れている。
・海洋ゴミがプロペラに絡まり海難事故の原因となっている。
・塩害により、海洋ゴミの処理が困難。    などなど
▼海洋ゴミの問題
・止められない流出と追いつかないゴミの流出。
・回収が困難。
・ゴミのリサイクルがしにくい、処理も陸ゴミよりコストがかかり、ビジネス的に儲からない領域である。  などなど

 クリアンは、持続可能な形で海洋ゴミの回収ができることを目指し、波の力を活用するなど、自然の力で回収できる機器の開発を目指しています。
 今は4号器の実証実験中だそうです。自然が相手なので、なかなかうまくいかないことも多いようですが、地元大学や漁協などの連携も進み、パートナーが増えてきました。(当研究会からも数名理事で参加させていただくことになりました。)

 ビジョンが壮大で、まだまだ道半ばで、志をともにできるパートナーの参加も期待されていました。ぜひ応援よろしくお願いします!!
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4. まとめ

 グループワークでは、
・ゴミを出すことを極力減らしていきたい。
・スポGOMIの応援や認証取得(海のエコラベルなど)の支援をしたい。など、意見交換が行われました。

 SDGsウェディングケーキモデルにあるように、私たちの生活は海や山などの自然を土台として成り立っています。SDGsにある17のゴールがトレードオンになるようにしっかり意識して、個人としての生活はもちろん、企業の支援も行えるよう、一層の精進をメンバーで確認しました。

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