第57回定例会 活動報告(2025.5.17)

当研究会は2020年5月に設立され、今月5歳の誕生日を迎えました!

そんな記念すべき今月の例会ではマイドーム大阪の会議室をお借りして、会員の金澤明浩さんのファシリテートにより「SDGsアウトサイドイン」ビジネスゲームを実施しました。(金澤さんは同ゲームの公認ファシリテータです。)

さらに後半はZoom接続の会員も参加し、1年間の活動の振り返りと今後の活動方針についてのダイアログを実施しました。今年新たに診断士登録された方もオブザーバー参加してくださり、とても内容の濃い例会となりました。

1.「SDGsアウトサイドイン」ビジネスゲーム体験

 製品やサービスを開発する際に顧客や市場ニーズを起点とする「マーケットイン」という言葉はご存じの方も多いかと思いますが、「アウトサイドイン」とは未来を見据えた社会課題(マーケットのアウトサイド)を起点に考えるアプローチです。このゲームでは企業がSDGsに取り組むための「アウトサイドイン」について、体験を通して学びます。

 今回は10名の参加者が2名ずつのチームに分かれ、それぞれ「経営コンサルティング」「化学メーカー」「物流」「商社」「金融」の企業の立場に立ち、新規事業の創造・拡大による収益を競いました。ゲームでは社会課題がカードとして提示されるのですが、それよりも自社が保有するアセットやノウハウの方にこだわるあまり、うまく新規事業が創出できず途中で資金が枯渇しかけるチームも。

ゲームが進むにつれて、他企業チームとのアセットやノウハウの交換も積極的に行われ、トータルで1時間ほどのゲーム終了時には全チームが3~5つほどの新規事業を創出、また全てのチームでスタート時の元手より多い収益をあげることができました。中小企業診断士の面目躍如です(笑)

2.1年間の活動の振り返りと今後の活動方針についてのダイアログ

 後半は2024年度の活動を振り返りました。

着実に毎月の例会を開催する中で、会員からはSDGsの多様な視点のテーマについて、様々な業種の立場からの発表が行われました。また外部講師や書籍著者をお招きしてお話を伺ったり、他研究会と連携し行政の方と意見交換を行うなどバラエティに富んだ取り組みを進めることができました。

 さらに毎月の例会にとどまらず、様々な分科会活動を進めていることも私たちの研究会の特色です。これらの分科会の取り組み状況や今年度の活動予定についても、共有が行われました。

  • SDGs支援実践チーム
    SDGsの取り組みを検討している中小事業者との接点づくりを目指し、セミナーを開催。昨年度は採用力強化をテーマにしていましたが、今年は新たなテーマに取り組もうと検討中です。
  • 基礎勉強会チーム
    SDGsについての理解を進めることを目的に月一回のペースで勉強会を開催しています。書籍の読書会が中心ですが、最新動向の把握を目的に雑誌やネット記事を取り上げることもあります。
  • 小豆島チーム
    小豆島で海ごみ回収とリサイクルに取り組むNPO法人(クリーンオーシャンアンサンブル)について資金調達や会計、人事、総務などの業務を支援しています。
  • しゅりの里チーム
    高知県三原村での「森の中での放し飼い養鶏業」について事業計画の検討や精査を中心に支援しています。
  • 採用コンテンツチーム
    中小企業の取り組みをSDGsと関連付けた採用コンテンツを開発します。(今年度は新たな活動は行わない予定です。)
  • 子育て支援チーム
    兵庫県川西市の子育て支援のNPO法人(育ちあいサポートブーケ)を支援しています。今年度は法人運営のお困りごとを伺いながらバックオフィスの体制整備などに取り組む予定です。

 最後には3つのグループに分かれて、これから研究会で活動したいこと、期待したいことについてのダイアログを実施しました。この中では、サステナビリティ経営を実施しておられる事業者の企業訪問や生成AI・DXの活用についての検討といったキーワードがあがりました。また5年に渡るこれまでの取り組み実績を整理してこれからの活動につなげてはどうか、といった提案もなされました。これらの声を基に、今年度も例会や分科会にて多様なテーマを取り上げて、実りある活動を展開していきたいと思います。

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