平和化研さま見学会(EH経営研究会主催) 参加レポート(2022.9.5)

 

 9月5日月曜日、大阪府八尾市にある金属めっき加工会社、株式会社平和化研さまをご訪問してきました。

 当研究会会員で、EH経営研究会さま(※EH経営…Employee Happiness、すなわち従業員の幸福を基盤におく経営)のSDGs推進部にも参画しておられる山本(利)さんのご紹介で、山本さんたちが企画された企業見学会に同行させていただくことになったものです。
 平日の開催でしたが、当研究会からは、山本さん含め4名で参加させていただきました。(太田は有休取得しての参加です。念のため)

SDGsロゴも光る平和化研さまHP。スペシャルムービーは必見です

1.企業概要

 株式会社平和化研さまは、昭和39年に創業した、金属めっきの加工会社です。六価クロムと三価クロムの両方のめっき処理に対応するとともに、それぞれを別々の工場で行うことで異品混入を防いでおり、また耐久試験や品質試験を繰り返すことで、自動車部品メーカーなど厳しい品質管理にも対応し、顧客からの信頼を得ておられます。

平和化研第三工場(新事務所)。外見も中もとても素敵なオフィスでした! 左がめっき工場とは言われなければ気づきません

2.同社のSDGsに貢献する取組み

 とてもきれいな同社オフィスの中に案内していただき、福田専務から同社が現在取り組んでいる、SDGsに貢献しうる多くの取組みをご紹介いただきました。

講演される福田専務。ホスピタリティと社員への愛に溢れた講演でした

 同社のSDGs活動は「知・覚・動・考」(とも・かく・うご・こう)をテーマにされています。

 そもそも同社がSDGsに取り組むきっかけとなったのは、2017年に八尾市で開催されたSDGsのワークショップだったそうです。ここで、同社の取組みがSDGsに紐づいていることに興味をもち、さらにそこで出会った方からオンライン学習ツールgaccoで開講されていた無料のSDGs講座を知り、オンライン上で仲間とお互いに学びを深めていったとのこと。

 2018年から管理職向けにSDGsを学ぶ勉強会を実施し、社員一人ひとりがそれぞれの取組みを自主的に発表する場を設けることで、自分たちが会社を代表する立場なのだという自覚が芽生え、ジブンゴト化していったという経緯が印象的でした。

 同社の取組み中から、特に興味深く感じたものを下記に列挙します。

  • ISO9001や14001を取得、環境に配慮した経営を実践。
  • 第三工場を新設、周辺環境に配慮しつつ、万一の災害時の安全性も確保。
  • 新設した事務所棟は、音響熟成木材®と幻の漆喰®、遮熱材のリフレティックス®を使用。社員とお客様にとって居心地の良い場所にするため、自然由来の建材の使用を心がけるとともにエネルギー効率にも配慮。
  • 消火訓練や通報訓練、AEDの使用による応急救護などを実施。
  • 各部署別に交通安全チャレンジに参画。
  • 健康経営の取組みを実施。特に、喫煙率を引き下げる各種施策にも力を入れる。
  • 大阪府障がい者サポートカンパニーの登録。聴覚障がいのある方に長期間にわたり働いていただいた他、支援学校から10日間の職場体験を受け入れ。
  • その他、周辺地域の清掃、路上喫煙マナー啓発活動など、数々の地域貢献活動を実施。
昨年と今年の状況を表す漢字一文字とその選んだ理由を考えてもらうことで、1年間の振り返りと来年の目標設定につなげているそうです
SDGsの一環で電動フォークリフトに切り替えたところ、燃費代が年間十数万円も浮いたとか

 一連の取組みをSDGsと紐づけて捉えることで、改めて自社の活動が様々な社会的意義を持っていることを再確認し、モチベーション向上につながったとのことでした。

現場工場内にもSDGsアイコンが飾られていました

3.社内変革のきっかけ

 このあと工場見学を行い、工程別にラインが整えられ、きれいに整頓された工場内を副工場長に案内いただきました。電気めっき加工や前後工程で発生するガスも、最新の設備で分解され、ほとんど臭気を感じることはありませんでした。銀行員として色々な現場を見てきた会員からは「こんなにきれいなめっき工場は見たことない!」と驚きの声が上がっていました。

 たっぷりと現場をご案内いただいた後は事務所棟に戻り、質疑応答では福田専務はじめ社員の皆さまに様々な質問にお答えいただきました。

 実は8年前までは、つい目先の売上にばかり目が行ってしまっていたという同社。しかし、やむを得ない事情で福田専務が急きょ会社に入ることになり、会社を立て直す中で、福田専務は社員との対話を重視されました。覚悟を決めて社員の一人ひとりと顔を合わせて声を聴くことで、社内変革を進めるとともに、社員教育にも力を入れるようになったそうです。

 10回言ってわかってもらえなくても、100回、1000回と言い続ければいつか本気度が伝わり、わかってもらえると信じて、社員と向き合い続けた福田専務の覚悟が伝わってきました。

4.所感

 今回、お聞かせいただいた話から、様々な学びが得られました。

  • 従業員を中心に置いた経営をしようと思えば、徹底的に従業員を信じ、その自主性を引き出すような対話を心がけることが必須であること。
  • そして同時に、間違った考動に対しては、本人が理解できる言葉で納得するまで伝え続ける、根気が求められるのだということ。
  • 経営者には何より、自分の実現したい未来ビジョンを伝え続け、社員を巻き込むための覚悟と情熱が求められること。

 特に印象に残ったのは、福田専務の「一人で見る『夢』は個人の夢、でもみんなで見る『夢』は『志』に変わる」という言葉でした。社員一人ひとりの夢を大切に受け止めながら、それを経営という大きな志へと統合していくお考えに、非常に共感を覚えました。

 充実したご講演内容に加え、質疑応答にもご親切に対応いただいたことから、気づけば14時に訪問してから17時40分まで、4時間近くもお邪魔していました。。福田専務をはじめ、平和化研の皆さまには、様々なお話をお聞かせいただき、誠にありがとうございました。心よりお礼申し上げます。

 そして、今回の企業訪問を企画いただいたEH経営研究会の皆さま、そしてお誘いいただいた山本さん、ありがとうございました! もし本記事をきっかけにEH経営研究会の活動にご興味をお持ちいただきましたら、下記リンクからたどってみてください。

https://eh-keiei.jp/

 今回の番外編活動レポートは以上です。ブログ執筆は太田が担当しました。

平和化研さま見学会(EH経営研究会主催) 参加レポート(2022.9.5)」に2件のコメントがあります

  1. 平和化研さんを見学して感じたことは、経営者には覚悟がいるということです。
    従業員のちょっとした変化を見逃さず、「問題の目が小さいうちに摘み取る。」ことをすごく意識した経営をされているようです。
    そのために従業員との膝詰めでの話し合いでとことん話を聴くようにしているとのことでした。傾聴といったものではなく、共感の域に達しているのだろうと感じました。
    業績などは分かりませんが、メッキ工場の概念を変える清潔な工場を見るだけでも安心して仕事を任せることができる会社だと感じさせます。
    SDGsはまだ従業員のモチベーション向上に活用している段階だと思いますが、解決したい社会課題を明確にすることで、今後進めべき事業の方向性が定まってくるように感じました。
    山本さん、素敵な会社を紹介してくださりありがとうございました。

    いいね: 1人

  2. 平和化研さんを見学させていただいた感想です。
    創業家の一員として会社が分裂しかねない時期に会社に戻られた福田専務がどれほど本気で経営をしてきたのかがよくわかりました。久しぶりに本気で事業をやっている経営者にお会いしました。
    鍍金工場とは思えないほど清潔な工場を見学しましたが、建設当初からお客様などに見てもらうことを意識されている感じの作りで、説明してくださった従業員さんもわかりやすい説明をしてくださいました。
    また、会社の中で起こった細かな問題やドラブルの種を上司が早期に補足できる体制が整っていることも素晴らしい危機管理だと思いました。一方で、社内は和気あいあいとしており、従業員間の会話が多い点も素晴らしい点だと思いました。会社の分裂危機からわずか7年で従業員との距離がこれほど近くに感じられる平和化研さんに驚きです。
    SDGsについてはマッピングの段階で、社会課題の解決による収益化はまだのようでした。八尾にこのような素晴らしい企業があったことを知り、嬉しく思いました。
    山本さん、このようなユニークな企業をご紹介いただき、ありがとうございました。

    いいね: 1人

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